20歳の時に、この“手”ひとつで人を癒せる魅力にひかれ、カイロプラクティックを学び始める。最初は地元の治療院で何度も断られた末の弟子入りから始まり、都内の大手専門学校で技術を深めていたところ、講師への誘いを受け、卒業と同時に実技講師に就任。

その学校でパートナーである熊倉利子と出会い、共にサロンを開業。現場で多くの症状や悩み持った方と向き合う中で、「ゆるめる事」「普段のカラダの使い方」この2つの重要性を痛感する。しかし、それまでの型にはめるやり方、一方的にしてあげるやり方では、なかなか思うようにいかず、疑問や限界を感じていたところ、ある“きっかけ”から、相手のカラダに答えを聞いていくリラクセンスボディセラピーを考案し、個人セッションだけでなく、指導も行うようになる。

しかし伝えれば伝えるほど、自分一人で作ってきたと思っていたこの技術の根底には、それまで妻から学んできたメンタル的な事や哲学的な事があり、それが支えになって技術が成り立っている事に気づくようになり、2012年に一般社団法人にするのを機に、それまで技術重視だった講座体系を、妻と共に作り直し、目に見えない前提や発想の大切さから学べるようにし、施術にだけでなく日常生活やコミュニケーションにも活用できるよう今の講座体系に至る。

講師としても、カイロプラクティックの専門学校だけでなく、キネシオテーピング協会の主催講座を数多く担当したり、ＮＨＫ文化センター、どろんこ美容のヤマノ、小中学校の母親学級まで、数々の講師経験を積み、それが今のリラクセンスボディセラピーの指導にも活かされている。

幼少時、当時は助からないと言われていた病気だったにもかかわらず、13回にわたる手術を受けて一命をとりとめたことで、健康である事の大切さを子供ながらに身をもって実感。20歳で母の死を経験し、その思いは一層強くなる。

離婚後、一人娘を育てるためにバリバリ働くも、転職先で壮絶ないじめを受け退職。気持ちを変えようとイルカと泳いだことで心から癒された経験が後押しとなり、アロマテラピーなどの自然療法を数々学び、カイロプラクティックを学んだ際に一緒だった熊倉達之と再婚。
2人でサロンを開業しセラピストとして歩むとともに、リフレクソロジー、アーユルヴェーダ、レイキ、カウンセリング、ヒプノセラピーなどのインストラクターとしても活動をする。

また、自身が学生の頃から学び続けてきた哲学・自然科学・禅などの見地と、それまでの経験から、「物事の本質は見えないところにあり、すべての答えはその人自身の中にある」ということに気づき、問題解決はセラピスト側が何かをしてあげるのではなく、相手の内なる声を聴いていくことで、クライアントご自身が気づき、自ら本来の姿に戻っていくきっかけとなるのが本来のセラピストの在り方ではないか…という観点に至る。そして、これはセラピストとしてだけではなく、人と人との関わり、自分の心と体の関わりにおいても、大切な在り方であるということから、それを頭だけの理解でなく、体という誰もが持っているものを通して感じ味わうことで腑に落としていただいていただき、実生活で活かしていただけるようにリラクセンスボディセラピーを伝えている。